黒鮑陸上養殖で、漁業の未来を切り拓く

受け継がれる知識と革新の技術を結集
高齢化や漁獲減少により衰退する日本の漁業。
魚離れも進み、産業は岐路に立たされています。
私たちは、アワビの最高品種・黒アワビの陸上養殖に挑戦。
乱獲により激減した黒アワビを、持続可能な形で育て、漁業者の安定した収入と地域の活性化を目指しています。
ソリューション

遊休施設を活用した低コスト・高収益な《アワビ種苗陸上養殖事業》の展開
本事業は、漁協が保有する遊休施設を有効活用し、高付加価値の黒アワビ種苗を安定生産・供給する、低コストかつ高収益型の陸上養殖モデルです。
黒アワビは高価格で取引される一方、良質な種苗の確保が事業の成否を大きく左右します。
とりわけ採卵から幼生育成の初期工程はマニュアル化が難しく経験と迅速な判断が求められます。
本事業では、30年以上の実績を持つ八幡浜漁協のベテラン技術者が中心となり、一般の栽培漁業センターを上回る年間24万個の大型種苗を安定供給しています。

高栄養価飼料の開発と供給による、短期間での大型化の実現
魚介類の養殖は世界的な漁獲不振により餌が高騰しておりその対策は喫緊の課題です。
本事業では、北里大学海洋生命学部森山俊介教授により開発・実証、特許化された、サケ脳下垂体由来の成長ホルモンと、様々なバイオマス原料を組み合わせた低コストなハイパーフードを使いますのでアワビの成長加速が期待できます。
更に、過去の研究により実証されたアワビの成長加速要因等への対処でアワビ種苗生産の更なる効率化を実現できます。

漁業者の所得向上と消費者との信頼構築を図る直販サービスの展開
近年、全国の漁協は平成元年と比べて組合数・売上ともに約6割減少し、漁業者の収入も厳しさを増しています。
一方で、魚の消費者価格は上昇しているにもかかわらず、現場の漁業者には十分に還元されていません。
こうした課題を解決するため、私たちは中間マージンを削減し、漁業者や漁協の利益向上に繋がる直販サービスを展開します。
このサービスは、魚を安定的に仕入れたい飲食店と、直接魚を販売したい漁業者とを結ぶ仕組み。
具体的には、以下の2つのシステムを提供します
・無料で集客できる飲食店予約サイト
・飲食店が仲買価格で魚を仕入れられる通販サイト
飲食店側は食材仕入れと集客のコストを削減でき、漁業者側は安定した販路と収益が確保できます。
さらに、SNSを活用したプロモーションで双方向の交流を促し、消費者との信頼関係を構築します。
この直販サービスは、黒アワビ種苗養殖の空白期間を埋める新たな収益モデルとしても機能し、地域漁業の持続可能な成長を支えます。